ふるさと納税の教科書

制度の仕組みと、返礼品の選び方を出典つきで

ふるさと納税「ワンストップ特例」と「確定申告」、どちらを選ぶべきか

2026-08-09 #ふるさと納税 #ワンストップ特例 #確定申告

ふるさと納税で寄付をしたあと、控除を受けるための手続きには「ワンストップ特例制度」と「確定申告」の
2つの方法があります。どちらも最終的にお金が戻ってくる(正確には翌年の税金が軽くなる)点は同じですが、
対象になる人の条件と、控除される税金の種類が違います。 この記事では、総務省が公開している
ふるさと納税ポータルサイトの情報にもとづいて、2つの制度の分かれ目を整理します。

(2026年8月時点で確認した制度内容です。)

そもそも、何が「控除」されているのか

ふるさと納税は、寄付をした金額のうち自己負担の2,000円を除いた部分が、翌年の税金から差し引かれる
仕組みです。総務省の解説では、控除は次の3つの要素に分かれると説明されています。

  1. 所得税からの控除(寄付金控除)
  2. 個人住民税からの控除(基礎分)
  3. 個人住民税からの控除(特例分)

このうち特例分は、自己負担の2,000円を除いた金額が「原則として全額」控除されるよう設計された部分です。
ただし、この特例分には収入や家族構成などに応じた上限があり、上限を超えて寄付をした分は、単なる寄付
(税制上の優遇のない支出)として扱われます。上限額は個々の状況で大きく変わるため、**あくまで目安として
シミュレーションを使い、正確な金額はお住まいの自治体や税務署にご確認ください。**

なお、ワンストップ特例制度を使った場合は所得税からの控除は行われず、本来所得税から控除されるはずだった
分も含めて、翌年度の住民税からまとめて控除される扱いになります。

ワンストップ特例制度が使えるのはどんな人か

ワンストップ特例制度は、確定申告が不要な給与所得者などが、確定申告をせずにふるさと納税の控除を
受けられるようにする制度です。総務省の説明によると、利用できるのは次の条件を満たす場合です。

条件を満たす場合、寄付をするたびに、寄付先の自治体に申請書と本人確認書類を提出します。申請が
受理されると、確定申告をしなくても、寄付額に応じた控除が翌年度の住民税に反映されます。

確定申告を選ぶ・選ばざるを得ないケース

一方で、次のような場合は確定申告での手続きが必要です。

確定申告では、寄付先の自治体から送られる「寄附金受領証明書」(または「寄附金控除に関する証明書」)を
もとに、寄付金控除として申告します。控除は所得税と住民税の両方に分かれて反映されるため、ワンストップ
特例に比べて、還付・控除のタイミングや内訳が異なります。

「意外な無効パターン」に注意

総務省が公開している事務取扱いの資料によると、ワンストップ特例には見落としやすい注意点があります。

**ワンストップ特例の申請をしたあとに、別の理由で確定申告をした場合、ふるさと納税に関する
ワンストップ特例の申請自体がなかったものとして扱われます。** たとえば、ワンストップ特例を申請した年に
医療費控除のためだけに確定申告をした場合でも、確定申告書にふるさと納税分の寄付金控除をあわせて
記載しないと、ふるさと納税の控除が漏れてしまう可能性があります。

同様に、申請時点では5団体以内のつもりでも、年内に追加で寄付をして6団体以上になった場合は、
それまでに提出したワンストップ特例の申請も含めて、すべて無効になります。この場合は確定申告で
あらためて全ての寄付分を申告する必要があります。

申請の期限と必要なもの

手続き期限必要なもの
ワンストップ特例の申請寄付した年の翌年 1月10日必着申請書(寄付先の自治体から入手、または総務省サイトからダウンロード)、マイナンバー確認書類、本人確認書類の写し
ワンストップ特例の変更届出住所変更などが生じた場合、翌年1月10日必着申告特例申請事項変更届出書
確定申告例年2月中旬〜3月中旬(令和7年分は2026年2月16日〜3月16日)寄附金受領証明書(または控除に関する証明書)、源泉徴収票など

申請書に不備があったり、期限に間に合わなかったりすると、その年のワンストップ特例は適用されません。
その場合は、確定申告をすればふるさと納税分も含めて控除を受けられます(確定申告の期限内であること)。
期限を過ぎて確定申告もできなかった場合は、控除を受けられない可能性があるため、余裕をもった手続きを
おすすめします。

まとめ ー どちらを選ぶか迷ったら

寄付金控除を必ず記載する

どちらの方法でも、最終的に控除される金額の考え方(自己負担2,000円を除いた金額が上限の範囲内で
軽減される)は同じです。手続きの方法によって控除される税金の種類やタイミングが変わる、という点を
押さえておくと、申請時に迷いにくくなります。

制度の内容は変更されることがあります。手続きの前に、お住まいの自治体の最新の案内をご確認ください。

出典


記事一覧へ戻る